パクチー克服!好きになるまで毎食パクチー

スリランカ料理店紹介

エスニック料理が好きだ。
カレーもフォーも、スリランカ料理もタイ料理も。あの香りやスパイスの重なりに、昔から惹かれていた。

でも――ずっと、パクチーだけは苦手だった。
香りを嗅いだだけで「うっ」となるあの感じ。食べると、青臭さが口の中いっぱいに広がって、料理の味までわからなくなる気がしていた。美味しいって思えなかったし、正直、避けてきた。

ただ最近、ふと思った。
「このままじゃダメなんじゃないか」と。
だって、パクチーはエスニック料理の象徴みたいなものだ。そこを避けていては、本当の意味でその料理を楽しんでいるとは言えないんじゃないか――そう思ったのだ。

そこで、決めた。
朝・昼・晩、それぞれの食事の前に、パクチーを食べることにした。
ルールはひとつ。「美味しい」と声に出して食べる。気持ちはともかく、口に出せば気持ちも少しは引っ張られるかもしれないという、半分おまじないのような試みだった。

初日はやはりきつかった。
特に茎の部分はシャキッとしつつ、香りが強い。葉よりもクセがある。でも、なんとか飲み込んで「美味しい」と口に出した。
それを1日3回。正直、なにやってんだと思う瞬間もあったけど、不思議なことに、数日続けてみたら、昔のような拒絶感は薄れてきた。

ある日、職場の後輩にその話をしたら、こう言われた。
「苦味とかクセの強いものが平気になるのって、老化らしいですよ」
うーん……それ、フォローなのかディスなのか。
でも、確かに年を重ねてきた今の自分だからこそ、受け入れられるようになったのかもしれない。
若い頃の“苦手”は、ただの未経験だったのかもしれないな、なんて思う。

親友に、筋金入りのパクチー好きがいる。
一緒にタイ料理を食べに行ったとき、彼は皿に山盛りのパクチーをトッピングしていて、見てるだけでむせそうだった。「よくそんなの食えるな」と言ったら、「むしろこれが主役だろ」と返されたのを覚えている。
「実は最近、パクチーを克服しようとしてる」って伝えたら、
「ついに来たか!」と、やけに喜んでくれた。
「次は生春巻きとフォーと、パクチー山盛りコースな」と笑いながら言われて、なんだかちょっと嬉しかった。昔は苦手すぎて彼の皿に乗ってるパクチーを見るだけでしんどかったのに、今は克服後に彼と一緒にエスニックを食べに行く日が楽しみでしかたない。

無理して好きになる必要はないのかもしれないけれど、ちょっとだけ付き合ってみようと思うことが大事な一歩なのかもしれない。本場のエスニックを味わうために…いつか海外旅行に行ったときに、パクチーを美味しくたべるために…パクチー、克服します。

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